マットレスに必要な機能とは?

睡眠中は、脳や筋肉などあらゆる機能が停止するために、筋肉が緩んでダランと力の抜けた状態となります。

そのため、最も荷重のある、肩や腰に大きな負担が掛かりやすくなります。

肩や腰に大きな負担を掛けないためには、ダランと力の抜けた身体を支える筋肉の役割を担うマットレスが必要です。

マットレスには必須の機能があり、その機能が優れている素材のマットレスほど、身体に優しく健康を支える良質な睡眠が実現できます。

■発散性（放湿性、透湿性）

内部に溜まった湿気（水蒸気）や水分を外部へ放出する性質です。人は体温を下げないと「深い眠り」に入ることができませんので、汗をかくことによって体温を調節します

その汗を寝具が素早く発散し、体温をスムーズに調節するためには、布団の中の湿度を常に50％に保つ必要があります

肌にじかに使用する寝具ほど発散性が求められ、この機能に乏しいと蒸れてしまいますが、ウレタンなどの素材は、この機能に乏しく蒸れてしまうため注意が必要です。

■通気性

内部と外部の間に空気を通わせる性質です。

この機能が高いほど、発散性や熱伝導性が高くなりますが、有りすぎると保温性が乏しくなるため、用途によって必要性が異なります

また、汗は最終的には一番下に溜まるため、床に近いベッドやマットレスなどの寝具ほど重要な機能となります。

■支持性

身体を支える性質です。荷重を最も多く受けるのが背中と腰です。

肩こりや腰痛を防止するためには、優れた支持性が必要となります。

特に、敷き布団やマットレスには必須の機能となります

ウレタンなどの素材は、体圧分散性には優れていますが、支持性が余りないため、荷重を多く受ける背中と腰だけが落ち込んでしまうため、注意が必要です。

■固さ

敷き布団やマットレスには、適度な固さが必要です。

柔らかくて身体にフィットしすぎると、圧迫を感じないため、筋肉の緊張緩和や血行促進に欠かせない「寝返り」を妨げてしまいます

逆に、固すぎると痛みを感じるため、必要以上に「寝返り」を行って、背骨や腰の筋肉に無理な力が掛かるため、翌朝、疲れが残ってしまいます。