軽くて柔らかい靴は、良い靴?
靴は軽い方が疲れにくい、靴は硬いと靴擦れができてしまうので柔らかい方が良いと考えている人は、意外と多いものです。
すなわち、軽くて軟らかい靴=楽な靴と思いがちですが、本来、「楽な靴」とは、足をしっかりと守り、長い距離を歩いても疲れない靴のことです。
一番良い例は、登山靴です。登山靴は軽くて軟らかいでしょうか?
しっかりと作られた登山靴は、一日中歩いても疲れないように硬く、しかも、重くできています。
山などのデコボコした道を歩く登山靴と、舗装された街を歩く普通の靴は、歩く環境が違うため、単純に比較するわけにはいきませんが、普通の靴でも、足によい靴は体重をしっかり支えるために、靴底やカカトに硬い芯が入っているのです。
このため、手で持つと少し重く硬い感じがしますが、実際に履いて歩いてみると、それほど重いとは感じません。
それは、靴の重さで足が前に振り出されるためです。
よほど筋力がなく、歩くのがようやくという人でない限り、靴は少し重い方が楽に歩けるのです。
また、カカトの芯が硬いと、最初は足に当る感じがするかもしれませんが、しばらく履くと足に馴染んできます。
捻じれてしまうような軽くて軟らかな靴だと、体重を十分支えることが出来ず、足だけでなく膝や腰も痛めてしまうのです。