集音器と補聴器の違いは?
「集音器」と「補聴器」は見た目が似ていますが、目的や機能は全く異なる製品です。
■医療機器かどうか
集音器と補聴器との一番の違いは医療機器かどうかです。集音器は音響機器ですが、補聴器は厚生労働省が定めた一定の基準を満たし、「医療機器」と認定されたものです。
■フィッティングの有無
補聴器を使うためには、事前に補聴器相談医に相談することや、個々の聴力に合わせて音の増幅の適切な調整を行う「フィッティング」を専門店で行って購入することが推奨されています。
こうした調整などのきめ細やかなケアがある分、価格は割高になってしまいます。
集音器は、専門医のカウンセリングや専門店のフィッティングの必要はありません。
■販売形態
補聴器は基本対面販売です。製造や販売に規制がされているため、補聴器販売店や認定補聴器専門店、認定補聴器技能者のいる店で購入しなければなりません。
集音器は、自分の好みの形状や使う環境に合わせて、家電量販店や通信販売ですぐ購入することができますが、補聴器のような細かな調整はできません。
■形状
集音器は既製品なので、耳に綺麗に収めることが難しく、ハウリング(ピーピー音)や長時間の装用では痛みがでる場合もあります。
補聴器は、耳に合わせてオーダーメイドで製作することができます。
■機能
集音器は、すべての音を大きくするため、大きな音もより大きくしてしまいます。
調整が出来ないため、大きな音を聞き続けることで健康障害を発生する可能性もあります。
補聴器は、聴力に合わせた音の調整をします。騒音下での言葉の聞き取りを助ける機能や、出力制限、ハウリング防止機能などがあります。
■価格
集音器は、10万円以下で購入できます。特に、細かな調整機能が搭載されていないものは安価で購入することができます。
補聴器は、細かな調整や対面販売によるカウンセリングなどを経て購入しますが、価格は5∼50万円と幅があります。