寝具の機能と素材
寝具に使用されている素材は、その役割に応じてそれぞれ向き不向きがあります。例えば、枕の素材には、羽毛よりも保温性の低い羽根が向いています。
これは、頭を冷やして足を温めると「深い眠り」に入りやすいからです。
逆に、羽毛は保温性に優れているため、掛けふとんや敷きパッドには向いていますが、支持性に乏しいことから敷きふとんには向いていません。
ポリエステルなどの化学繊維は、支持性、通気、発散性に優れていることから、マットレスには向いているのですが、吸湿性に乏しいため布団や枕には向いていません。
また、重量のある素材は、掛けふとんには向いていません。
このように、全ての寝具に向いているオールマィティの素材というのはなく、その役割によって様々です。
■枕には吸湿性、発散性、通気性、支持性の4つの機能が不可欠ですが、これら全ての機能に優れている素材ほど枕に適しています。
それは、ラクダ、フェザー、そばがら、シルク、ヒノキ、い草、炭、パイプ、ポリエステル・ウレタン・ビーズなどの化学繊維の順です。
■掛け寝具には、保温性、吸湿性、発散性、通気性、フィット性、追動性、軽さの7つの機能が不可欠です。これら全て機能に優れている素材ほど、掛け寝具に適しています。
それは、羽毛、コットン・ガーゼ、シルク、ウール、フェザー、化学繊維混入、アクリル、ポリエステル・テトロンなどの化学繊維の順です。
■敷き寝具には、保温性、吸湿性、発散性、通気性、支持性、固さの6つの機能が不可欠です。これら全て機能に優れている素材ほど、敷き寝具に適しています。
それは、ラクダ、コットン・ガーゼ、ウール、シルク、化学繊維混入、アクリル・ボア、ポリエステル・テトロン・ウレタンなどの化学繊維の順です。